投稿者:鵜飼 柔美
先日、友人が12年かけて育んできた後継社長(2世、3世、4世)の勉強会の特別回として、「潜在意識を味方にする~自己一致した経営をするための答えは自分の内にある~」というテーマで登壇させていただきました。

創業時とは違うエネルギーを求められる、後継社長の皆さま。
世の中は、データを集めて結果を予測するという合理的な意思決定ができた時代から、これまでの成功体験が通用しない、過去のデータや前例が予測指標として機能しない不確実な時代へと変化しています。
私はキャリアコンサルタントとして、自分らしい選択や決断をするお手伝いをさせていただいていますが、国家資格を有するプロとして大事にするべきと考えているのは、理論的背景を持って支援することです。
ですので、当日は意思決定理論の変遷についてもお話をさせていただきました。
ともすれば「先代と同じこと」を求められて葛藤しがちな後継社長の悩みを、科学的な視点で紐解いた上で、その直感が発動する「無意識」について、ユング心理学をベースにお伝えしました。
それを導入として行ったメインワークが、箱庭のグループワークです。
実は、心理療法の箱庭をキャリアコンサルティングに活用しているのは、私の知る限り私だけです。
もちろん、企業研修で使えるような軽量でコンパクトサイズのものは市販されていません。
夏休みの工作のように自作した箱庭セットを3つ持参し、3人1組のグループで「自分の知らない・気づいていない自分と出会う」体験をしていただきました。

順番におひとりが砂箱に小さな世界を作る。 残る2人はその様子を観察し、その世界を共に味わうための対話を重ねる。
砂の上にミニチュアを置くという行為は、「何を選び、何を捨てるのか」という意思決定に必要な「取捨選択」を磨きます。そして最終的に、自分にとって譲れないものは何かという「優先順位」が明らかになります。
また、その世界について語り合ううちに、無意識で選んだミニチュアが、現実世界の何のメタファー(象徴)となっているのかが明確になってくる。

まさに、「無意識の可視化」です。
そして、私のファシリテーションで最も大切にしている「場の空気感」が、温かくそれを肯定します。
その対話を通して、「言葉」では無難に整えられてしまう本音が、体温を持った感覚として立ち現れる。
私たちが「生きもの」として持っている自己成長力や解決しようとする力が研ぎ澄まされ、「ではどうするか」という前向きな直感に繋がっていく。
曖昧なものに感じていた直感が、「自分はこれでいくんだ」という心からの納得へ。 自己一致した確信へと変わっていきます。
箱庭の可能性を拡げた社会実装の一例として、いつか学会でも実践報告をしたいと思っています。
大切な場を託してくれた友人と、自らの内面と誠実に向き合ってくださった参加者の皆さんに、心から感謝申し上げます。
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