生き方はたらき方ラボラトリー

カウンセラーTomoのシンガポール帯同記

こんにちは!Office Faro登録カウンセラーのTomoです。

そろそろ夏休みシーズンが終わりますね。
これを読んでくださる方にも、それぞれ思い出に残る夏があったことと思います。

我が家といえば、この夏(といってもここシンガポールは常夏です)一人暮らし中の息子が日本から合流し、家族全員水入らずで休暇を過ごすはずでした。

ところが、下の娘がどうしても自分は日本に帰りたいと言い出したのです。
異国で数か月を過ごした娘は、熱帯の気候や食べ物、そして新しい学校生活に馴染むのに時間を要しており、かなり疲れやストレスをためている様子でした。

そこで家族で話し合いを持ち、娘だけを緊急避難的に日本へ一時帰国させることとなりました。

娘にとっては初めての単独フライトや出入国になりますし、預ける実家の親は高齢。
普段から大人とぶつかる事の多い思春期の難しい年頃の子供を、いきなり一人で帰してうまくいくのだろうかと、正直不安がありました。

母親として、子供のためには自分の予定を全て変更し、付き添って帰国した方が良いのだろうかとの迷いもありました。

結局諸々の事情から子供を一人で帰すことになった訳ですが、どうやらその心配は杞憂に終わったようです。

今年の夏頻繁に行き来することになったシンガポール国際空港。こんな幻想的な滝もあります。

娘はかなりスッキリした面持ちで短い日本滞在を終え、戻ってきました。

あれほど「日本へ帰りたい」と連日漏らしていた娘が、出迎えると開口一番「そろそろシンガポールへ帰ってもいいかなと思った。早く学校も始まらないかな」と。

空港から自宅への道すがら、車窓から見える街の景色に「帰ってきたな」と安堵のつぶやきを漏らす娘の様子に、私は驚きすら覚えました。

娘の心の内は見えません。
束の間祖父母に大事にされ、昔の友人とも存分に遊ぶうちに、何かが吹っ切れたのかもしれません。
必要品の買い出しや荷造り、出入国の申請手続きも自力でやってみることで、どこか自信が生まれたのかもしれません。

ただ間違いなく、慣れない土地で他に逃げ場のない関係性に煮詰まっていた我々親子、双方にとり今回が貴重な「心のオフ期間」となったのは確かなところです。

思い切って子供を信じて一人で帰国させてみて、そして受け入れてくれる老親や友人に頼ってみて本当に良かったと思いました。

親としてこうあらねば、という「べき思考」や、子供への心配という名のもとの、当人の課題への介入。
子育ては、愛情あればこそ、頭でわかっていても手放しにくいものがあるように思います。

あらためてそんな自分の思考癖とも向き合い、ほんの少しだけそこから解き放たれた気がしたこの夏なのでした。

この8月、シンガポールは59周年の建国記念日を迎え、盛大な花火やイベントが行われました。

カウンセラーTomoのシンガポール帯同記

こんにちは!Office Faro登録カウンセラーのTomoです。
シンガポールで始まった新生活も、早いものであと少しで4か月を迎えようとしています。

気候にもだいぶ慣れ、少しずつ新しいお友達も出来てきました。

知り合ったばかりの私に、皆さん親切に、かつフットワーク軽く生活情報を教えてくださるので、周囲の方に感謝するばかりです。
時には一緒にローカルスーパーや市場へ行き、当地ならではの果物や日本食材の代用品になるローカルフードなど、詳しい買い物情報を教えていただくこともあります。

見たことのない色とりどり野菜が並ぶマーケット風景。ただし値札がありません。

そのおかげで、私の日々の行動範囲は少しずつ広がってきたように思います。

さて、英語が公用語で、キャッシュレス決済が進んでいるシンガポールでは、片言の英語で買い物などの日常生活に大きく困ることはありません。

魚売り場にはなんとサメもまるごと売られています。

ですが、ローカルの小さな店舗では現金払いのみや、中国語対応のみのところもあります。

言葉や現金の扱いがよくわからないと支払い時に慌てふためきますし、値札の無い市場では外国人だとわかると、高めの値段を言われて(ボラれて)よくわからないまま支払う羽目になることもあります。

そんな時は、当地の言葉が駆使できれば、もっと交渉したり、いろいろな人と深いコミュニケーションが取れるのにな…ともどかしく思ったり、考えていることの半分も相手と通じ合わない自分が、まるで「役立たず」の存在のように思えて落ち込むことも多いです。

果物はマンゴーひとつとっても様々な種類が。初めはどれを買えばいいか見当がつかないほど。

慣れない新環境で、なかなか「今までの自分」が通用せずにもどかしい感覚。

決して心地よいものではありませんが、この感覚も一つの貴重な経験。
カウンセラーとしての学びにも繋がればいいなと思っています。

カウンセラーTomoのシンガポール帯同記

自己紹介 その②

こんにちは!

Office Faro 登録カウンセラーのTomoです。
今回は前回の続きをお伝えしたいと思います。(前回のブログはこちら

さて、キャリアカウンセラーとしてやりがいをもって勤めていた前職を辞めた私は、
渡航したばかりのシンガポールで、しばらく鬱屈した日を過ごしていました。
そんな時久しぶりに連絡をくれたのは、新卒で入社した会社の同期の一人でした。

彼女は現在アメリカ在住。海外赴任に帯同中の妻、という立場の先輩でもあります。
かつては、親の転勤でも同国で暮らし、言語や文化の違いに悩み苦しみながらも、
現地校に適応していった思春期の経験も持っています。

声をかけてもらった私は、早速ビデオ通話で彼女とつながってみることにしました。
話題は毎日の過ごし方やちょっとした生活や子育ての迷いや悩みなど…。

話は尽きることがなく、気づけばあっという間に2時間以上が過ぎていたのでした。
昼夜逆転の時差や、飛行機で20時間の距離の隔たりなど、すっかり忘れ去っていました。
(今はオンラインでどこでも繋がれて、本当に便利な時代です!)

通話を終えたあと、それまで一人でどんよりと抱え込んでいた暗い気持ちが、前より
スッキリと軽くなったことにふと気がつきます。

「こんな風に思うのは自分だけじゃないんだ。」
「新しい環境(初めての海外生活)は、子供にとっても大きなストレスで最初は辛いんだ。」

妻として、母として、一人の人間として苦しかった自分の気持ちを、誰かに共感し
理解してもらえたことで、視野が少し広がったことが大きかったのだと思います。

このような心の動きは、カウンセラーの端くれとして「わかったつもり」でいましたが、
ひとりの悩める人間として、改めて「人に聴いてもらう」効用を痛感した瞬間でした。

さて、これが一つのきっかけとなり、少し明るい気持ちが持てた私は「人と関り続ける大切さ」を感じて、現在は当地のリアルな集まりへ出かけていってお友達づくりをしたり、未経験のアクティビティなどにもチャレンジしてみるようになりました。

もともと私は大変な人見知り。ですが、従来の行動パターンに留まる事だけが「自分らしさ」なのではないように感じはじめています。

せっかくなのだから新天地で新しい「自分らしさ」に出会いたい、開拓したい。
人間として成長したい。

今はそう思えています。

釣りにも、人生初チャレンジ。やってみないと分からない楽しさがありました。

カウンセラーTomoのシンガポール帯同記

自己紹介 その①

はじめまして!

Office Faro 登録カウンセラーのTomoこと佐々木朋子と申します。
夫の海外転勤に伴い、前職を辞め、この春からシンガポールで暮らしています。

このブログでは、慣れない新環境=異国での日常や奮闘などを綴らせて頂き、
私自身のライフテーマであり、女性がライフイベントで直面することの多い
「キャリアの中断・停滞に関する悩み」についても触れてみたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

さて、退職に家探し…ドタバタの海外引越を乗り越え、日本を離れて3か月が経過しました。

シンガポールは一年を通して高温多湿、平均最高気温は32度という熱帯モンスーン気候。
身体は徐々に気候に慣れましたが、気持ちはまだ少し落ち着かない感じです。

特に最初のひと月は友人・知人もゼロ、言葉もよくわからず、戸惑うばかりでした。
日本と比べ物価の非常に高いシンガポールでは、モノひとつ買うにも適正価格が判断しにくく、
一体「どこで」「何を」「どれだけ」買えばいいのか…?

もう頭の中は混乱状態です。

そんな中でも、毎朝夫は仕事へ、子供は学校へ出かけていきます。
ひとり自宅に残る私は、生活のための家事や荷物整理を黙々とこなしながら
日中誰とも会話せず、ポツンとすごす日々が続きました。

日本での自分は、家庭をケアしつつ仕事でキャリアカウンセラーとしていろいろな人と出会う日々でした。
休日には気の置けない友人と食事をしたり、カウンセリングの勉強会に参加したり。

「仕事」「家庭」「自分個人の領域」と、うまくバランスがとれていたのですね。
今の自分とはものすごい落差です。

ある程度「こうなるかな」と状況を理解し、納得して来たつもりでも、あまりの環境変化に、
つい「自分は何のためにここに居るのだろうか?」「この先どうなるのかな…」などと
自問自答してしまいます。

引越し疲れも相まって、自信とパワーを失って、ぼんやりと動き出せない感覚に支配される
期間が続きました。

そんな時、新卒入社した会社の同期仲間の一人が、気にかけて連絡をくれるようになりました。
このことがウツウツと過ごしていた私を変えるひとつのきっかけとなるのです。

長くなるので続きは次回にお伝えしたいと思います。(続きは→こちらです)
シンガポールは建国60年に満たない若い国。著しく発展中で、個性的な建築物も沢山あります。